ラストライブじゃなかったウェストン・パーク
オアシス、2009年8月22日 Vフェスティバル(ウェストン・パーク)のステージ
2009年8月22日、オアシスは英スタッフォードシャーのウェストン・パークで開かれたVフェスティバルでトリを務め、ビートルズのカバー「I Am The Walrus」でステージを締めくくった。6日後にノエル・ギャラガーが脱退してバンドは解散し、2025年の再結成まで、この夜が最後の公演だった。
公演データ
| 公演日 | [12][22][18] |
|---|---|
| 会場 | ウェストン・パーク(イングランド・スタッフォードシャー) |
| 公演名 | Vフェスティバル2009(スタッフォードシャー会場) [12][21] |
| ツアー | Dig Out Your Soulツアー [12][22] |
| 区分 | ラストライブじゃなかった |
| 終わった理由 | 解散・メンバー脱退 [27][15][17] |
| 出演 | Liam Gallagher、Noel Gallagher、Gem Archer、Andy Bell、Chris Sharrock [12][9][10] |
| 観客数 | 要確認オアシスの観客数を示す出典は見つかっていない。参考: Express & Starは当日、フェスティバル全体で約9万人の来場を見込むと報じた(オアシスのステージの観客数ではない)。NMEは「huge crowd」と書いている。[21][12] |
| 最後に演奏された曲 | 「I Am The Walrus」 [12][22][18][6] |
| 演奏曲数 | 19曲 |
| 映像化 | 要確認公式の映像作品・音源は見つからなかった。Rolling Stone(2024)は、最後の曲について見られる映像は観客が撮影したものだけだと書いている。[6] |
アーティストについて
オアシスは、ボーカルのリアム・ギャラガーとギターのノエル・ギャラガーの兄弟を中心に、1991年に英マンチェスターで活動を始めたロックバンドだ[1][2]。1994年8月のデビュー・アルバム『Definitely Maybe』(邦題『オアシス』)は全英1位になり、当時の史上最速で売れたデビュー・アルバムになった。シングルの「Supersonic」「Live Forever」もこの作品に入っている[3]。
1995年10月2日に出した2作目『(What's The Story) Morning Glory?』には、「Wonderwall」「Don't Look Back In Anger」が入っている[4]。同作はイギリスで発売最初の週に34万5000枚を売る記録をつくり、10週にわたって1位になった。1996年5月には夏の公演のチケットが9時間で売り切れ、8月10日と11日にネブワースで行った2日間の野外公演には約25万人が集まった[5]。
なぜ、これが最後とされたのか
2009年8月22日の時点で、オアシスの前年の7作目のアルバム『Dig Out Your Soul』のツアーは1年近く続き、残りは4公演だった[6][7][8]。メンバーは兄弟と、ギターのゲム・アーチャー、ベースのアンディ・ベル、2008年に加わったツアー・ドラマーのクリス・シャーロックの5人だ[9][10]。日本では7月24日のフジロック・フェスティバル'09でトリを務め[11][7]、これが結果的に解散前最後の来日公演になった[7][1]。
8月22日のVフェスティバルは、最後の公演として告知されたものではない[6]。NMEはツアー終盤の1本として報じ、曲目は前月のロンドン公演と同じだったという[12]。翌23日、フェスティバルのもう一つの会場チェルムズフォードへの出演が、リアムのウイルス性喉頭炎を理由に中止された[2]。リアムは24日、Twitterでファンに詫び、解散が近いという観測を否定した[13]。
28日にはパリのロック・アン・セーヌへの出演が開演直前に中止され、スクリーンにはバンド内の口論が理由だと表示された[14][15][16]。その夜ノエルは声明を出し、悲しみと大きな安堵とともに今夜オアシスを辞めたこと、リアムとはもう1日も一緒にやっていけないことを伝えた[15][17]。10月にはリアムも英タイムズ紙の取材に、オアシスは終わったと語った[16]。8月22日のウェストン・パークが、こうして最後のステージになった[18]。
2025年に再結成したため、当サイトではこの公演を「ラストライブじゃなかった」に分類している。同じ名義で再結成・再始動したものは、この区分に移すのが当サイトのルールだ。
この日について伝えられていること
Vフェスティバルは2会場で開かれ、オアシスは22日にスタッフォードシャー、23日にチェルムズフォードでトリを務める予定だった[2]。ウェストン・パークはシュロップシャーとの州境にある邸宅の庭園で[19][20]、この年のフェスティバルには約9万人の来場が見込まれていた[21]。
バンドは録音の「Fuckin' In The Bushes」で登場し、「Rock 'n' Roll Star」から演奏を始めた[22][12]。NMEによれば約90分のステージで、新作からは3曲だけ、あとは代表曲で固めた[12]。全19曲のうち10曲は、1994年の1作目『Definitely Maybe』と1995年の2作目『(What's The Story) Morning Glory?』の曲だ[3][4]。ノエルは「Waiting For The Rapture」と、「Wonderwall」のB面曲「The Masterplan」でリード・ボーカルをとり、いちばんの大合唱は「Don't Look Back In Anger」だったという[12]。
本編は「Live Forever」で終わり、アンコールはアコースティックの「Don't Look Back In Anger」、「Champagne Supernova」、そして初期からライブで演奏してきたビートルズの1967年の曲「I Am The Walrus」だった[22][23][6]。リアムはこれが最後の曲だと告げ、観客をたたえてから歌い始めた[12]。
この公演が残したもの
解散後、リアムはゲム・アーチャー、アンディ・ベル、クリス・シャーロックとビーディ・アイを結成し、2011年と2013年にアルバムを出した。MusicRadarの言う「ノエル抜きのオアシス」で[10][9]、2014年10月に活動を終えている[24]。ノエルは2011年からノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ名義で活動し[25]、リアムは2017年のソロ・アルバム『As You Were』で全英1位を得た[26]。
兄弟の不仲のため、再結成は長く望めないものとみられていた。だが2024年8月27日、オアシスは再結成と、翌年夏の英国・アイルランドでの14公演を発表した[27]。2025年7月4日のカーディフ公演には7万人を超える観客が集まり、兄弟の隣には2009年のステージにもいたゲムとアンディがいた[28]。幕開けの録音は2009年と同じ「Fuckin' In The Bushes」だったが、全23曲の中に、あの夜演奏された『Dig Out Your Soul』の3曲と「I Am The Walrus」はなかった[29]。
ツアーは北米、南米、オーストラリア、韓国、日本を回る41公演に広がった[30]。Pollstarの集計では、報告分の36公演でチケット約223万枚、4億ドル超を売り上げ、2025年のワールドツアーで2位だった[30]。10月25・26日の東京ドーム公演は、フジロック'09以来16年ぶりの来日で[31]、2日間で約10万人が集まった[7]。11月23日のサンパウロでツアーを終えると、バンドはしばらく休止すると発表した[32]。
再結成が発表されると、英国のメディアはこの夜を最後のライブとして改めて取り上げた[22][18]。当日の観客の一人はPA通信に、最後のライブに居合わせたことが自慢だったと語っている[33]。
2009年8月22日のウェストン・パークは、16年近くオアシス最後の公演であり続け、再結成によって長い休止の前の一夜になった。
- 活動期間(1991年〜2009年8月22日)
- ラストライブ
- Vフェスティバルのチェルムズフォード会場への出演を、リアムのウイルス性喉頭炎を理由に中止。代わりにスノウ・パトロールがトリを務める。
- パリのロック・アン・セーヌへの出演が開演直前に中止。その夜ノエル・ギャラガーが脱退を表明し、オアシスは解散。
- リアムが英タイムズ紙の取材で、オアシスは終わったと語る。
- リアム、ゲム・アーチャー、アンディ・ベル、クリス・シャーロックのビーディ・アイが1作目のアルバムを発表(2作目は2013年)。2年後
- ノエルがロンドンで記者会見を開き、ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ名義の1作目のアルバムを10月17日に出すと発表。2年後
- リアムがTwitterで、ビーディ・アイの活動終了を告げる。5年後
- 結成から1996年のネブワース公演までをたどるドキュメンタリー映画『オアシス スーパーソニック』が日本で公開(兄弟が製作総指揮)。7年後
- リアムが1作目のソロ・アルバム『As You Were』を発表し、全英1位に。8年後
- オアシスが再結成と、2025年夏の英国・アイルランドでの14公演を発表。15年後
- 東京ドーム2公演(2025年10月25・26日)を発表。フジロック・フェスティバル'09以来16年ぶりの来日。15年後
- カーディフのプリンシパリティ・スタジアムでツアー「Oasis Live '25」が開幕。16年ぶりの公演に7万人を超える観客が集まる。16年後
- 東京ドーム公演(26日までの2日間で約10万人)。16年後
- サンパウロ公演で全41公演のツアーが終了。バンドはしばらく休止すると発表。16年後
本編 アンコール カバー 最後の曲
- Rock 'n' Roll Star
- Lyla
- The Shock Of The Lightning
- Cigarettes & Alcohol
- Roll With It
- Waiting For The Rapture
- The Masterplan
- Songbird
- Slide Away
- Morning Glory
- My Big Mouth
- Half The World Away
- I'm Outta Time
- Wonderwall
- Supersonic
- Live Forever
- アンコールDon't Look Back In Anger
- Champagne Supernova
- I Am The Walrus
出典
- 「オアシス」日本最後のライブを劇場上映!「シネ・ロック・フェス」で7月24日から — 映画.com, 2016年7月23日
- Oasis cancel V festival Chelmsford headline slot — NME (Alan Woodhouse), 2009年8月23日
- 幻の 『Definitely Maybe』 別ヴァージョンと貴重なアウトテイクを初収録した、デビュー・アルバム 『Definitely Maybe(邦題:オアシス)』 30周年記念盤5形態(2CD/4LP/2LP<Color Vinyl>/カセット/デジタル)が8/30に発売決定! — Sony Music Japan, 2024年5月23日
- 2ndアルバムにしてUKロックの金字塔 『モーニング・グローリー』 [原題:(What's The Story) Morning Glory?] 30周年記念盤が10/3に発売決定!新たなアンプラグド・ヴァージョン5曲を収録したデラックス・エディションとして限定2CD/3LP/デジタルの3形態で登場!!「Acquiesce (Unplugged) 」 は本日公開。 — Sony Music Japan, 2025年7月2日
- 30 Years Ago: Oasis Becomes the Fastest-Selling Group in UK History — Ultimate Classic Rock (Allison Rapp), 2026年5月13日
- Flashback: Oasis Close Out Final Gig With 'I Am the Walrus' — Rolling Stone Australia (Andy Greene / Rolling Stone US), 2024年8月27日
- OASIS IN JAPAN : SETLISTS — Sony Music Japan
- Oasis/Dig Out Your Soul [LP] — タワーレコード オンライン
- Stand by me: all the players who could be in the Oasis line-up in 2025 — NME (Mark Beaumont), 2024年8月29日
- The drummers of Oasis: if the reunion rumours are true, these are the favourites to play drums — MusicRadar (Stuart Williams), 2024年8月26日
- Beyonce, Oasis For Japan Fests — Pollstar, 2009年3月31日
- Oasis roll out the hits at V in Staffordshire — NME, 2009年8月22日
- Liam Gallagher breaks silence on Oasis' V Festival cancellation — NME (Paul Stokes), 2009年8月24日
- Oasis cancel second festival appearance — NME, 2009年8月28日
- Noel quits Oasis after feud with brother — Channel 4 News, 2009年8月29日
- The Other Gallagher Says Oasis Is Over — Pollstar, 2009年10月9日
- Noel Gallagher reveals why he quit Oasis — NME (Paul Stokes), 2009年8月29日
- Oasis' V Festival Staffordshire setlist - their last show before infamous fight — Express & Star (David Stubbings), 2024年8月27日
- Weston Park (List Entry Number 1000389) — Historic England
- Weston Park — Historic Houses
- V Festival gets into gear — Express & Star, 2009年8月22日
- What did Oasis play at their final show before their 2025 reunion? — Radio X, 2025年8月28日
- What Oasis Performed at Last Concert Before Split With Noel Gallagher – Setlist + Video — Loudwire (Chad Childers), 2024年8月26日
- Liam Gallagher says Beady Eye are 'no longer' — NME (David Renshaw), 2014年10月25日
- Noel Gallagher announces full debut solo album details — NME, 2011年7月6日
- Liam Gallagher congratulates himself after solo album 'As You Were' reaches number one — NME (Luke Morgan Britton), 2017年10月13日
- 遂に待望の再結成。2025年夏、UK/アイルランド・ツアーの開催が決定! — Sony Music Japan, 2024年8月27日
- Oasis Live In Cardiff Review: Liam & Noel triumph at first show in 16 years — MOJO (Chris Catchpole), 2025年7月
- Oasis kick off Live '25 tour in Cardiff: first night setlist & review — Radio X (Jenny Mensah), 2025年7月4日
- Oasis' Reunion Tour Hits No. 2 On Worldwide Tours Chart: 'The Outpouring, The Emotion, You Could Cut It With A Knife' — Pollstar, 2025年12月12日
- <祝・再結成×デビュー30周年> 2009年以来16年ぶりとなる来日公演が遂に決定!2025年10月25日 (土)、26日 (日) の 東京ドーム2DAYS!! — Sony Music Japan, 2024年11月22日
- Oasis announce "pause" as Live '25 reunion tour winds up in Brazil — Radio X, 2025年11月24日
- Oasis fans who attended 2009 V Festival in Staffordshire react to reunion news — Express & Star (PA), 2024年8月27日
- Liam and Noel Gallagher confirm Oasis's long-awaited reunion for 2025 — Express & Star (PA), 2024年8月27日
- Oasis confirm reunion with UK & Ireland dates for 2025 including Wembley Stadium and Heaton Park — Radio X, 2024年8月27日
- ノエル・ギャラガーが「オアシス」初ドキュメンタリーに求めたのは… — 映画.com, 2016年11月18日
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