結果的にラストライブになったロームシアター京都

忌野清志郎、2008年3月2日 京都会館の最後のワンマンライブ

2008年3月2日、京都会館第一ホール。活動休止から復帰した「完全復活祭」の追加公演の最終日が、忌野清志郎の最後のワンマンライブになった。最後に演奏されたのは「LIKE A DREAM」。この日の録音は、17年後の2025年にCDとLPで発売された。

公演データ

公演日 [10][14][6]
会場ロームシアター京都(京都)公演当時の名称は京都会館
公演名忌野清志郎 完全復活祭 追加公演 [14][6]
全日程2008年2月24日、2008年3月2日 [6][10][14]
区分結果的にラストライブになった
終わった理由死去 [13][10][14]
出演忌野清志郎 [10][14][4]
観客数 要確認観客数を示す公式発表・報道は見つからなかった。
最後に演奏された曲「LIKE A DREAM」 [14][10][22]
演奏曲数24曲
映像化 要確認この公演の映像作品は確認できていない。音源は2025年にCD・LP『LAST LIVE at 京都会館 2008』として発売された。

アーティストについて

忌野清志郎は、1951年4月2日に東京都中野区で生まれた[1]。1968年にRCサクセションを結成し、1970年3月5日にシングル「宝くじは買わない」でレコードデビューする[2]。1972年の「ぼくの好きな先生」のヒットのあとは低迷が続き[2]、元マネージャーの片岡たまきは、そのころ新宿ロフトで観たときの客は5人だったと振り返る[3]。

1979年に仲井戸麗市(CHABO)が正式に加わり、1980年1月21日に「雨あがりの夜空に」を発売、同年10月には「トランジスタ・ラジオ」がヒットした[3]。1982年2月には坂本龍一と組んだ資生堂のキャンペーンソング「い・け・な・いルージュマジック」がオリコンの週間シングルチャートで1位になる[3][1]。RCサクセションが1991年に無期限の活動休止に入ってからはソロで活動し[1]、1992年にはブッカー・T&THE MG'Sのメンバーとアルバム『Memphis』を作った[4][5]。

なぜ、これが最後だったのか

2006年7月、清志郎は喉頭がんの治療のため、予定していた公演を取りやめて活動を休止した[6]。休止中の10月4日には、その年の5月にナッシュビルでスティーヴ・クロッパーらと録音したアルバム『夢助』が出ている[7][4][8]。

2007年には、ほかのアーティストのライブへの飛び入りやゲスト出演で少しずつステージに戻った[6]。その年のうちに、翌2008年2月10日の「忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館」が発表される[9]。公式サイトによれば、ワンマンライブは1年7カ月ぶりで、360度の客席を立ち見まで埋めた動員は武道館の開館以来最多だった[6]。観客は1万3000人を超えたという[4]。続く追加公演として、2月24日に大阪フェスティバルホール、3月2日に京都会館第一ホールでワンマンライブが行われた[6][10]。

京都のあとも、清志郎はステージに立っている。4月27日に「ARABAKI ROCK FEST.08」、5月には大阪で2つのライブに出演し、7月6日には東京・高田馬場でファンクラブのイベント「ふぁんくらぶ祭2008RF」を開いて、久しぶりに弾き語りで歌った[6][11]。しかし7月14日、がんの転移のため、夏のフェスや9月6日の日比谷野外大音楽堂公演など、予定していたライブをすべて取りやめた[6][12]。11月20日には、来日したブッカー・T&THE MG'Sのライブを観に行ってクロッパーに誘われ、飛び入りで「IN THE MIDNIGHT HOUR」「SOUL MAN」を歌った。21日と23日にも飛び入りしている[6]。清志郎は2009年5月2日、58歳で死去した[13]。

京都会館は、最後と告知された公演ではなかった。音楽ナタリーはこの公演を「事実上最後のワンマンライブ」と伝え[10]、ユニバーサル ミュージックも「実質上最後のワンマンライブ」と説明している[14]。一方、元マネージャーの片岡たまきは、7月6日のファンクラブのイベントを、ファンを前にした最後のライブだったと書いている[11]。このページは、報道とレコード会社の説明にならい、京都会館を最後のワンマンライブとして扱う。

この日について伝えられていること

2008年3月2日は日曜日で、「忌野清志郎 完全復活祭 追加公演」の最終日にあたる[14]。会場の京都会館は、前川國男の設計で1960年4月29日に開館した、京都・岡崎のホールだ[15]。

ステージに立ったのは「忌野清志郎 & NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS plus 仲井戸"CHABO"麗市」。三宅伸治(ギター)らのバンドと3人のホーン隊に、RCサクセション時代の仲間の仲井戸麗市(ギター)と新井田耕造(ドラムス)が加わった[10][14][4]。写真家の鋤田正義が当日のステージを撮影しており、その写真は2025年に出た音源のアートワークに使われている[10][14]。

ユニバーサル ミュージックによれば、京都では前の2公演とセットリストを変えた[14]。公式音源には冒頭のイントロに続いて23曲が収められ、2005年のアルバム『GOD』の「JUMP」で始まる[14][16]。2006年の『夢助』からは「NIGHT AND DAY」「ダンスミュージック☆あいつ」「毎日がブランニューデイ」「激しい雨」などが演奏された[8]。「激しい雨」は、清志郎と仲井戸の久しぶりの共作だ[4]。ほかに、1989年のTHE TIMERSの「デイ・ドリーム・ビリーバー」[14][1]、RCサクセションの「スローバラード」「トランジスタ・ラジオ」「雨あがりの夜空に」[3]、武道館では演奏しなかった「い・け・な・いルージュマジック」も歌われている[14]。

最後の曲は「LIKE A DREAM」だった[14][10]。1992年4月に『Memphis』のレコーディングメンバーと日本武道館で行ったライブを収めた『HAVE MERCY!』(忌野清志郎+BOOKER.T & THE MG'S)にも入っている曲だ[5][17]。アンコールの区切りなど当日の構成は、公式の資料からは分からない。

この公演が残したもの

武道館の「完全復活祭」は、2008年5月28日にDVD、6月18日にCDで発売された[6]。京都会館の録音が世に出たのは、それから17年後だ。清志郎の誕生日の2025年4月2日、RCサクセションと清志郎のデビュー55周年にあわせて、『LAST LIVE at 京都会館 2008』がCD2枚組と3枚組LPで発売された[10][14]。LPは収録時間の都合で「毎日がブランニューデイ」を外す予定だったが、曲順を変えて収めることになった[18]。

清志郎の死後、2009年7月25日のFUJI ROCK FESTIVAL'09では、仲井戸麗市、ブッカー・T・ジョーンズ、スティーヴ・クロッパーらが「忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ」として演奏した[6]。2026年9月30日には武道館公演の映像がリマスター版のDVDとBlu-rayで出し直され[19]、10月2日にはドキュメンタリー映画『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』が公開されている[20]。

京都会館は2011年9月に命名権の契約が結ばれ、改修を経て2016年1月10日にロームシアター京都として開館した[15]。最後のワンマンライブが行われた第一ホールの場所には、メインホールが新しく建てられている[21]。

京都会館での23曲は、17年を経て、当日の写真とともに音源として残された。

年表活動期間・ラストライブ・その後の出来事を、出典で確認できたものだけ並べています。
1970198019902000201020202008年4月27日 「ARABAKI ROCK FEST.08」に出演。2008年5月26日 大阪BIGCATの藤井裕のアルバム『フジーユー』発売記念ライブに出演。2008年5月28日 日本武道館の「完全復活祭」のDVD発売(CDは6月18日)。2008年5月28日 Zepp OSAKAの「ラッキーラクーンナイト2」に出演。2008年7月6日 東京・高田馬場のESPミュージカルアカデミーで「ふぁんくらぶ祭2008RF」。弾き語りで歌う。2008年7月14日 がんの転移のため、夏のフェスや9月6日の日比谷野外大音楽堂公演など、予定していたライブをすべて取りやめる。2008年11月20日 来日したブッカー・T&THE MG'Sのライブに飛び入りし、「IN THE MIDNIGHT HOUR」「SOUL MAN」を歌う。21日・23日にも飛び入り。翌日、メンバーと新曲を録音。2009年5月2日 忌野清志郎が58歳で死去。2009年7月25日 FUJI ROCK FESTIVAL'09で、仲井戸麗市、ブッカー・T・ジョーンズ、スティーヴ・クロッパーらが「忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ」として演奏。2016年1月10日 京都会館が改修を経てロームシアター京都として開館。旧第一ホールの場所にはメインホールが新築された。2025年4月2日 この日の公演を収めた『LAST LIVE at 京都会館 2008』発売(CD2枚組・3枚組LP)。2026年9月30日 『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館2008 〜2026 REMASTER〜』(DVD・Blu-ray)発売。2026年10月2日 ドキュメンタリー映画『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』公開。2008年3月2日1980200020202008年4月27日 「ARABAKI ROCK FEST.08」に出演。2008年5月26日 大阪BIGCATの藤井裕のアルバム『フジーユー』発売記念ライブに出演。2008年5月28日 日本武道館の「完全復活祭」のDVD発売(CDは6月18日)。2008年5月28日 Zepp OSAKAの「ラッキーラクーンナイト2」に出演。2008年7月6日 東京・高田馬場のESPミュージカルアカデミーで「ふぁんくらぶ祭2008RF」。弾き語りで歌う。2008年7月14日 がんの転移のため、夏のフェスや9月6日の日比谷野外大音楽堂公演など、予定していたライブをすべて取りやめる。2008年11月20日 来日したブッカー・T&THE MG'Sのライブに飛び入りし、「IN THE MIDNIGHT HOUR」「SOUL MAN」を歌う。21日・23日にも飛び入り。翌日、メンバーと新曲を録音。2009年5月2日 忌野清志郎が58歳で死去。2009年7月25日 FUJI ROCK FESTIVAL'09で、仲井戸麗市、ブッカー・T・ジョーンズ、スティーヴ・クロッパーらが「忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ」として演奏。2016年1月10日 京都会館が改修を経てロームシアター京都として開館。旧第一ホールの場所にはメインホールが新築された。2025年4月2日 この日の公演を収めた『LAST LIVE at 京都会館 2008』発売(CD2枚組・3枚組LP)。2026年9月30日 『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館2008 〜2026 REMASTER〜』(DVD・Blu-ray)発売。2026年10月2日 ドキュメンタリー映画『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』公開。2008年3月2日
  1. 活動期間(1970年3月5日〜2008年3月2日)
  2. ラストライブ
  3. 「ARABAKI ROCK FEST.08」に出演。
  4. 大阪BIGCATの藤井裕のアルバム『フジーユー』発売記念ライブに出演。
  5. 日本武道館の「完全復活祭」のDVD発売(CDは6月18日)。
  6. Zepp OSAKAの「ラッキーラクーンナイト2」に出演。
  7. 東京・高田馬場のESPミュージカルアカデミーで「ふぁんくらぶ祭2008RF」。弾き語りで歌う。
  8. がんの転移のため、夏のフェスや9月6日の日比谷野外大音楽堂公演など、予定していたライブをすべて取りやめる。
  9. 来日したブッカー・T&THE MG'Sのライブに飛び入りし、「IN THE MIDNIGHT HOUR」「SOUL MAN」を歌う。21日・23日にも飛び入り。翌日、メンバーと新曲を録音。
  10. 忌野清志郎が58歳で死去。1年後
  11. FUJI ROCK FESTIVAL'09で、仲井戸麗市、ブッカー・T・ジョーンズ、スティーヴ・クロッパーらが「忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ」として演奏。1年後
  12. 京都会館が改修を経てロームシアター京都として開館。旧第一ホールの場所にはメインホールが新築された。8年後
  13. この日の公演を収めた『LAST LIVE at 京都会館 2008』発売(CD2枚組・3枚組LP)。17年後
  14. 『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館2008 〜2026 REMASTER〜』(DVD・Blu-ray)発売。18年後
  15. ドキュメンタリー映画『愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた』公開。18年後
セットリスト24曲 [14][10][22]
1. INTRO2. JUMP3. ROCK ME BABY4. NIGHT AND DAY5. ダンスミュージック☆あいつ6. デイ・ドリーム・ビリーバー7. よォーこそ8. 君が僕を知ってる9. チャンスは今夜10. モーニングコールをよろしく11. エンジェル12. 毎日がブランニューデイ13. コーヒーサイフォン14. GOD15. スローバラード16. 激しい雨17. ドカドカうるさいR&Rバンド18. キモちE19. ブ熱い LOVE SONG(愛しあってるかい?)20. Baby何もかも21. い・け・な・いルージュマジック22. トランジスタ・ラジオ23. 雨あがりの夜空に24. LIKE A DREAM

本編 アンコール 最後の曲

  1. INTRO · 冒頭のトラック。音楽ナタリーの曲目では「ファンファーレ~MC」。曲数には数えない。曲順は公式音源のCDの収録順で、LPでは曲順が変わっている
  2. JUMP
  3. ROCK ME BABY
  4. NIGHT AND DAY
  5. ダンスミュージック☆あいつ
  6. デイ・ドリーム・ビリーバー · THE TIMERSの曲
  7. よォーこそ
  8. 君が僕を知ってる
  9. チャンスは今夜
  10. モーニングコールをよろしく
  11. エンジェル
  12. 毎日がブランニューデイ
  13. コーヒーサイフォン
  14. GOD
  15. スローバラード
  16. 激しい雨
  17. ドカドカうるさいR&Rバンド
  18. キモちE
  19. ブ熱い LOVE SONG(愛しあってるかい?)
  20. Baby何もかも
  21. い・け・な・いルージュマジック · ユニバーサル ミュージックによれば、武道館公演では演奏しなかった曲
  22. トランジスタ・ラジオ
  23. 雨あがりの夜空に
  24. LIKE A DREAM

映像を見る・買うPR

このリンクから商品を購入されると、当サイトに紹介料が支払われることがあります。 詳しく

  • LAST LIVE at 京都会館 2008

    LAST LIVE at 京都会館 2008

    収録範囲は要確認CD · 発売 2025年4月2日 · 品番 UPCY-90258/9

    CD2枚組(限定盤)。冒頭のイントロと23曲を収録。公演の全編かどうかは商品の説明に明記がない。3枚組LP(UPJY-9504/6)も同時に出ている[^src_universal_kiyoshiro_lp]。

Supported by Rakuten Developers

出典

  1. BIOGRAPHY - 忌野清志郎 | KIYOSHIRO IMAWANO — UNIVERSAL MUSIC JAPAN (確認日 2026-10-06)
  2. 音楽偉人伝 第9回 忌野清志郎(RC時代前編) — 音楽ナタリー (確認日 2026-10-06)
  3. 音楽偉人伝 第10回 忌野清志郎(RC時代中編) — 音楽ナタリー (確認日 2026-10-06)
  4. 音楽偉人伝 第12回 忌野清志郎(ソロ編) 夢助よ、いずこへ — 音楽ナタリー (確認日 2026-10-06)
  5. 地味変(RELEACE) — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-08)
  6. 忌野清志郎 ~その大いなる足跡 — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-06)
  7. 忌野清志郎2年半ぶりの新曲で間寛平を応援 — 音楽ナタリー (確認日 2026-10-06)
  8. 夢助 — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-06)
  9. 忌野清志郎完全復活!武道館ワンマン含む4公演決定 — 音楽ナタリー, 2007年 (確認日 2026-10-06)
  10. 忌野清志郎の最後のワンマンライブ音源、誕生日にCD&アナログ化 — 音楽ナタリー, 2024年12月 (確認日 2026-10-06)
  11. 「いつも応援してくれてありがとう」と素直なメッセージ(元マネが語る 忌野清志郎との日々) — 日刊ゲンダイDIGITAL, 2018年11月10日 (確認日 2026-10-06)
  12. 忌野清志郎、ガン再発のため夏フェス全キャンセル — 音楽ナタリー, 2008年 (確認日 2026-10-06)
  13. 忌野清志郎逝去、癌治療続け58歳で — 音楽ナタリー, 2009年5月 (確認日 2026-10-06)
  14. LAST LIVE at 京都会館 2008[CD] — UNIVERSAL MUSIC JAPAN (確認日 2026-10-08)
  15. ロームシアター京都について — ロームシアター京都 (確認日 2026-10-08)
  16. GOD — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-06)
  17. HAVE MERCY! — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-08)
  18. LAST LIVE at 京都会館 2008[アナログ] — UNIVERSAL MUSIC JAPAN (確認日 2026-10-06)
  19. 忌野清志郎 | KIYOSHIRO IMAWANO — UNIVERSAL MUSIC JAPAN (確認日 2026-10-08)
  20. 愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた — 映画.com (確認日 2026-10-06)
  21. ロームシアター京都(京都会館)が第27回BELCA賞を受賞 — 大林組, 2018年 (確認日 2026-10-06)
  22. LAST LIVE at 京都会館2008 — 忌野清志郎オフィシャルサイト 地味変 (確認日 2026-10-06)
  23. 忌野清志郎は日本の宝だったーー自由な反骨精神と優しさで魅せた“本物のロック” 「今井智子 ロックスターと過ごした記憶」Vol.1 — Real Sound, 2025年4月2日 (確認日 2026-10-06)

更新履歴

  • ページ作成