特殊枠ラストライブなし
ダフト・パンク、2021年2月22日 映像「Epilogue」による解散の発表
2021年2月22日、ダフト・パンクは約8分の映像「Epilogue」の公開で、28年の活動を終えた。最後のツアーは2007年12月に終わり、最後に人前で演奏したのは2017年のグラミー賞だった。別れの公演はなかった。
公演データ
| 公演日 | なし ラストライブとして行われた公演がないため、公演日はない。このページの日付(2021年2月22日)は、映像「Epilogue」が公開され、解散が伝えられた日。最後のツアー「Alive 2006/2007」は2007年12月22日のシドニー公演で終わり(Mixmag、NME)、そのあとフル・コンサートは開かれていない(JamBase)。最後の公の演奏とされるのは、2017年2月12日のグラミー賞でのザ・ウィークエンドとの共演(MusicTech)。[12][5][10][11][23] |
|---|---|
| 会場 | なし |
| 発表 | 映像「Epilogue」 [5][24][4] |
| 区分 | 特殊枠 |
| 終わった理由 | 解散 [5][2][20][28] |
| 当時のメンバー | Thomas Bangalter、Guy-Manuel de Homem-Christo [2][27][12] |
| 最後に演奏された曲 | なし ラストライブがないため、このページに「最後に演奏された曲」はない。最後の公の演奏とされる2017年2月12日のグラミー賞では、ザ・ウィークエンドと「I Feel It Coming」、それに「Starboy」の一部を演奏した(DJ Mag、MusicTech。曲順は出典で確かめていない)。映像「Epilogue」の終わりには、『Random Access Memories』(2013年)の曲「Touch」の合唱版が流れる(JamBase、Sky TG24)。[12][3][22][23] |
| 映像 | あり [5][9][24] |
アーティストについて
ダフト・パンクは、トーマ・バンガルテルとギ=マニュエル・ド・オメン=クリストによるフランスの2人組だ[1]。2人は1980年代半ばにパリの学校で知り合った[2][3]。1992年に組んだバンド「Darlin'」の曲を『メロディ・メーカー』誌が「a daft punky thrash」と酷評し、これが名前の由来になったという[4][3]。
1993年に結成し[1]、1997年のデビュー・アルバム『Homework』から「Around the World」「Da Funk」がヒットした[5]。2001年の『Discovery』のころからロボットの扮装で人前に出るようになり[4]、同作の全曲を使った長編アニメ『インターステラ5555』(2003年)を松本零士、東映アニメーションと作った[6][7]。2013年の『Random Access Memories』はグラミー賞の最優秀アルバム賞を、ファレル・ウィリアムスを迎えた「Get Lucky」は最優秀レコード賞を受けた[2]。
なぜ、これが最後なのか
ダフト・パンクには、ラストライブとして行われた公演がない。最後のツアーは、2005年の3作目『Human After All』[8][9]のあとの「Alive 2006/2007」だった。2006年4月29日に米カリフォルニアのコーチェラ・フェスティバルで始まり、2007年12月22日、シドニー・ショーグラウンドのメイン・アリーナで終わった[10][11]。公演数はJamBaseが58[12]、Mixmagが2006年に16、2007年に30としていて[10]、出典によって異なる。
日本では2006年のサマーソニックに出演し[13]、2007年12月には来日ツアー「dafunkfest」として、6日に神戸ワールド記念ホール、8日と9日に幕張メッセイベントホールでの公演が組まれた[14]。同年6月14日のパリ公演の音源はライブ盤『Alive 2007』(日本盤『ピラミッド大作戦』)に収められ[11][15]、2009年のグラミー賞で2部門を受けた[16]。
ツアーのあと、2人はフル・コンサートを開いていない[12]。2014年1月26日、ロサンゼルスのステープルズ・センターでの第56回グラミー賞[17]では、ファレル・ウィリアムス、ナイル・ロジャース、スティーヴィー・ワンダーと「Get Lucky」を初めてライブで演奏し、シックの「Le Freak」やワンダーの「Another Star」などにつないだ。2人はスタジオを模したセットの奥で、DJ卓に立った[18][19]。主催するレコーディング・アカデミーは事前の発表で、2人のテレビでの演奏は2008年の第50回グラミー賞以来になるとしていた[17]。
2016年にはザ・ウィークエンドの「Starboy」と「I Feel It Coming」に参加し[20]、2017年2月12日の第59回グラミー賞で彼と共演した[21]。演奏したのは「I Feel It Coming」と「Starboy」の一部で、2014年以来の舞台だった[22]。解散の発表後、MusicTechはこれを2人の最後のステージとして伝えている[23]。それから4年、別れの公演は開かれないまま、解散は映像で告げられた[12][5]。
この日について伝えられていること
2021年2月22日の月曜日、ダフト・パンクの公式YouTubeチャンネルに約8分の映像「Epilogue」が公開され[5][24]、公式のフェイスブック・ページにも投稿された[9]。2人が監督し、2006年のカンヌ国際映画祭の監督週間で上映された映画『Daft Punk's Electroma』からの抜粋だ[5][25][26]。
ヘルメット姿の2体のロボットが砂漠を歩き、やがて一方が離れていく[8][3]。向き合った2体のうち一方がボタンを押すと、もう一方の自爆のカウントダウンが始まり、その1体が爆発する[12][3]。ロゴの下に「1993-2021」の文字が出たあと[27][12]、『Random Access Memories』の曲「Touch」の合唱版が流れるなか、残った1体が夕日の方へ歩み去る[12][3]。
映像が解散のうわさを呼ぶと[5]、長年の広報担当者キャスリン・フレイジャーが米ピッチフォークに解散を認めたが、理由は明かさなかった[5][20]。米バラエティ誌には、当面それ以上は話さないとした[3]。AFP通信にも電子メールで解散を認めている[16][28]。ロイター通信は28年に及ぶ2人の活動の終わりを報じ[2]、日本でも時事通信のニュースサイトにAFPの記事の翻訳が載った。記事は、2人が2006〜07年のツアーを最後にライブ活動をほとんどしてこなかったことにも触れている[28]。ツイッターでは、ダフト・パンクの名前がトレンドの首位に立った[16]。
残したもの
解散から1年の2022年2月22日には、1997年にロサンゼルスで撮影された、素顔で演奏するライブ映像がツイッチで配信され、『Homework』の25周年記念デジタル盤も出た[29]。2年後の2023年2月22日には、未発表音源9曲分を加えた『Random Access Memories』10周年記念盤の5月12日発売が発表された[30]。
2023年4月、バンガルテルはバレエのためのオーケストラ曲を収めたソロ・アルバム『Mythologies』を出した。BBCのインタビューでは初めて公に解散について語り、2023年の世界でいちばんなりたくないものはロボットだと述べている[31][32]。オメン=クリストは同年7月、トラヴィス・スコットのアルバム『Utopia』の「MODERN JAM」をプロデュースした[33]。
『インターステラ5555』は4Kで修復され、2024年12月12日、40か国以上の800の映画館で上映された。日本での上映は15日までだった[7][6]。解散から5年の2026年2月22日には、『Electroma』の映像を長年のクリエイティブ・ディレクター、セドリック・エルヴェが編集した「Human After All」の新しいミュージック・ビデオが公開された[34]。同年6月、バンガルテルは英タイムズ紙に、再結成の公演をするつもりはないと答え、28年の活動を台なしにせずに終えられてよかったと語った[35][36]。
DJ Mag誌は『Discovery』を、多くの人がダンス・ミュージック屈指の重要作とみる作品と紹介している[5]。
最後のフル・コンサートから13年あまり、ダフト・パンクの28年は1本の映像で幕を閉じた。
- 活動期間(1993年〜2021年2月22日)
- 映像「Epilogue」を公式YouTubeチャンネルで公開。同日、広報担当者キャスリン・フレイジャーが解散を認める(理由は明かさず)。
- 解散から1年。1997年12月17日にロサンゼルスのメイアン・シアターで撮影したライブ映像をツイッチで配信し、『Homework』の25周年記念デジタル盤を出す。1年後
- 解散から2年。未発表のデモやアウトテイク9曲分を加えた『Random Access Memories』10周年記念盤を発表(5月12日発売)。2年後
- バンガルテルがバレエのためのオーケストラ曲を収めたソロ・アルバム『Mythologies』を出す(7日)。BBCのインタビューで、初めて公に解散について語る。2年後
- オメン=クリストが、トラヴィス・スコットのアルバム『Utopia』の「MODERN JAM」をプロデュース。2年後
- 松本零士、東映アニメーションと作った長編アニメ『インターステラ5555』(2003年)の4K修復版が、40か国以上の800の映画館で上映される(日本では15日まで)。3年後
- 解散から5年。『Electroma』の映像を使った「Human After All」の新しいミュージック・ビデオをYouTubeで公開。5年後
- バンガルテルが英タイムズ紙のインタビューで、オメン=クリストと再結成の公演をするつもりはないと答える。翌5日、バレエのための新作『Mirage — Ballet for 16 Dancers』を出す。5年後
映像を見る・買う
Epilogue
公演の映像ではなく、解散を伝えた約8分の映像そのもの。2006年のカンヌ国際映画祭・監督週間で上映された映画『Daft Punk's Electroma』からの抜粋で、終盤に「1993-2021」の文字が出る。
出典
- ダフト・パンク — Sony Music(アーティストプロフィール)
- Not one more time: Dance music duo Daft Punk split — Interaksyon (Reuters), 2021年2月23日
- 'Epilogue': i Daft Punk si separano dopo 28 anni. VIDEO — Sky TG24, 2021年2月22日
- Daft Punk split after 28 years — BPM (Alexandre Trochut), 2021年2月22日
- Daft Punk have split up — DJ Mag, 2021年2月22日
- ダフト・パンク&松本零士「インターステラ5555」4Kリマスター版、日本版予告編公開 — アニメハック(映画.com), 2024年11月19日
- Daft Punk anime Interstella 5555 to hit theatres globally for the first time — Mixmag (Meena Sears), 2024年10月31日
- Daft Punk annonce la fin du groupe dans une magnifique vidéo — Paris Match Belgique (Elodie Métral), 2021年2月22日
- Daft Punk have split up — Mixmag (Seb Wheeler), 2021年2月22日
- Will Daft Punk ever tour again? Here's everything we know about their possible return — Mixmag, 2020年5月12日
- Around The World: Daft Punk Performing Live Through The Years — NME (NME Picture Desk), 2016年10月5日
- Daft Punk Announces Retirement — JamBase (Scott Bernstein), 2021年2月22日
- Daft Punk 2006 live show streaming for free this weekend — DJ Mag, 2020年11月26日
- [RYUKYUDISKO] ダフト・パンクと幕張メッセで共演 — 音楽ナタリー
- ダフト・パンク、進化しつづけるフレンチ・エレクトロニカの王者 — AFPBB News, 2007年12月12日
- Daft Punk, une séparation surprise qui suscite l'émoi des fans — Le Courrier de l'Atlas (Malika El Kettani), 2021年2月24日
- GRAMMY® NOMINEE DAFT PUNK IN AN EXCLUSIVE PERFORMANCE ON THE 56TH ANNUAL GRAMMY AWARDS® — Recording Academy (GRAMMY.com), 2013年12月19日
- Daft Punk and Stevie Wonder Lead Funky Disco Smash-Up at Grammys — Rolling Stone
- The Grammys: Daft Punk, Pharrell, Nile Rodgers, and Stevie Wonder play greatest hits medley — FACT, 2014年1月27日
- Daft Punk split after 28 years — The Line of Best Fit (Cerys Kenneally), 2021年2月22日
- GRAMMY® MOMENTS SET WITH MAREN MORRIS AND ALICIA KEYS; ANDERSON .PAAK JOINING A TRIBE CALLED QUEST; AND THE WEEKND WITH DAFT PUNK ON THE 59TH ANNUAL GRAMMY AWARDS® — Recording Academy (GRAMMY.com), 2017年1月31日
- Watch Daft Punk perform at the Grammys with The Weeknd — DJ Mag (Rob McCallum), 2017年2月13日
- Daft Punk fans share footage from the duo's final few shows — MusicTech, 2021年2月22日
- Daft Punk splits after 28 years — Good Morning America (ABC News, Brittany Berkowitz), 2021年2月22日
- Daft Punk's Electroma — Quinzaine des cinéastes (Cannes)
- Daft Punk's Electroma — AlloCiné
- Daft Punk are disbanding — Crack Magazine, 2021年2月
- ダフト・パンクが解散 「エピローグ」と題した動画公開 — 時事通信(AFPBB News), 2021年2月24日
- Daft Punk return with rare 1997 live set stream on first anniversary of split: Watch — DJ Mag (Eoin Murray), 2022年2月22日
- Daft Punk announce 10th anniversary edition of 'Random Access Memories' including unreleased music — DJ Mag (Eoin Murray), 2023年2月22日
- Daft Punk's Thomas Bangalter explains their split: 'the last thing I would want to be in 2023 is a robot' — DJ Mag (Marissa Cetin), 2023年4月4日
- Daft Punk's Thomas Bangalter discusses band's breakup — The FADER (Jordan Darville), 2023年4月4日
- Daft Punk's Guy-Man credited as producer on Travis Scott's Utopia — MusicTech (Tamzin Kraftman), 2023年7月28日
- Daft Punk share new music video for 'Human After All' on fifth anniversary of split — Mixmag (Megan Townsend), 2026年2月23日
- Thomas Bangalter on Daft Punk reunion: "There are other things to explore" — DJ Mag (April Clare Welsh), 2026年6月8日
- Thomas Bangalter says that Daft Punk will not reunite for comeback show — Mixmag (Gemma Ross), 2026年6月9日
- Album Of The Year 2014 Winners & Nominees — Recording Academy (GRAMMY.com)
更新履歴
- ページ作成